ANAを名乗る「まもなく失効」の案内で、支払い方法の更新を求められたら、記載のリンクから手続きを進めないでください。今回の文面には不審な点が複数あり、フィッシングを疑って、公式アプリなど別の入口から確認するのが安全です。
『ちるライフ』のゆういちです。「18,260コインがなくなる」と書かれると気になりますよね。2026年10月15日に確認したANA公式情報をもとに、案内の気になる点と、開いたり入力したりした場合の対処を整理しました。
「18,260コインが失効」と届いた案内の内容
今回取り上げるのは、2026年9月30日10時40分の受信日時が表示された、ANAマイレージクラブを名乗る案内です。「まもなく失効」という件名に続き、同じ9月30日までに支払い方法を更新するよう求めています。
| 項目 | 案内に書かれている内容 |
|---|---|
| 件名 | 【重要】まもなく失効:ANAマイレージポイント有効期限のご案内 |
| 失効予定日 | 2026年09月30日 |
| 対象残高の表記 | 18,260 コイン |
| 求めている操作 | 2026年9月30日までのお支払い方法の更新 |
| ボタンの文言 | 今すぐマイレージポイントを使う |
| 電話時の案内 | 「SKY COINの有効期限について」と伝えるよう記載 |
18,260という具体的な数字があると、自分の残高を把握した通知に見えるかもしれません。ただし、この数字はあくまで文面に書かれたもの。実際に保有しているマイルやコインの残高と一致すると確認できたわけではありません。
記載された期限は、この記事の確認日である2026年10月15日には過ぎています。それでも「期限後の救済手続きが必要なのでは」とリンクを開く必要はありません。この日付が本人の口座に適用される根拠も、案内だけでは分からないからです。
失効の話なのに、なぜ支払い方法を更新するの?
僕がいちばん引っかかったのは、期限のお知らせから「お支払い方法の更新」へ話が移るところです。何を購入するのか、どの登録情報に問題があるのかは説明されていません。ボタンの文言も、支払い方法の更新ではなく利用を促す内容です。
ANAは、期限切れが近いマイルの案内を装い、偽サイトへ誘導する詐欺の事例を公表しています。今回の文面そのものをANAが個別に認定したとまでは確認できませんが、期限をきっかけに操作を急がせる点は重なります。
送信元アドレスや認証情報は今回の資料では確認できず、リンク先の画面も調べていません。したがって、どんな情報が入力欄で求められるかは不明です。確認のために進むのではなく、正規の手続きかどうかを別の経路で確かめましょう。
マイルとANA SKY コインは同じものではない
文面では「ANA マイレージポイント」と呼びながら、対象残高の単位は「コイン」。さらに電話では「SKY COINの有効期限について」と伝えるよう書かれています。名前が似ていても、ANAのマイルとANA SKY コインは別の仕組みです。
マイルは特典航空券などへの交換に使うもの。一方のANA SKY コインは、航空券や旅行商品の支払いに使う電子クーポンです。「どちらも旅行に使えるから同じ」と考えると、今回のような呼び方の混在を見落としやすいんですよね。
| 比べるところ | マイル | ANA SKY コイン |
|---|---|---|
| 主な使い方 | 特典航空券や各種特典への交換 | 航空券や旅行商品の支払い |
| 基本的な有効期限 | 商品・サービスを利用した月の36カ月後の月末 | 交換月から12カ月目の末日 |
| 価値の考え方 | 交換する特典によって異なる | 1コイン=1円相当 |
下の期限は基本的な扱いです。キャンペーンなど取得条件によって異なる場合があるため、本人の口座に表示される期限が大切になります。案内に並ぶ交換先がもっともらしくても、それだけで記載されたコインを使える証明にはなりません。
会社名や電話番号があっても、そこから連絡しない
案内の末尾には会社名、サポートデスク名、電話番号、営業時間まであります。ここまで整っていると安心したくなりますが、署名は送信者が書ける部分です。窓口らしい表記があることと、ANAから送られたことは別に考える必要があります。
記載の電話番号について、この案内の問い合わせ先として正当かどうかは確認できていません。詐欺側の番号とも断定しませんが、確認の電話をかけるなら、ANA公式サイトを自分で開き、そこに掲載された窓口を利用するのが安全です。
ボタンには「今すぐマイレージポイントを使う」と書かれていますが、その文字は接続先の保証にはなりません。今回は案内内のリンクを開かずに調査しました。知らない接続先を試しに開いて、本物らしい画面かを確かめる方法は避けたいところです。
ゆういち本物か調べるために、疑わしい相手へ連絡しなくても大丈夫です
本当に期限が近いかは、公式アプリから分かる
「では、本物の失効案内まで見逃したら困るのでは?」と思いますよね。ANAには残高や有効期限を知らせる正規の案内もあります。失効という言葉だけですべて偽物と決めず、届いたリンクから離れて自分の口座を見るのが分かりやすい方法です。
普段使っているANAアプリやANAマイレージクラブアプリを自分で起動すれば、ログイン後にマイルの積算明細、残高、有効期限を確認できます。ウェブを使う場合も、保存している公式サイトのブックマークなどから開きましょう。
マイルの残高とANA SKY コインの残高は取り違えないように見ます。口座の表示と案内の18,260コインが合わなければ、案内の数字を優先する必要はありません。仮に一致しても、それだけで送信者が本物だと証明できるわけではありません。
リンクを開いた場合と、情報を入力した場合の対処
すでに触ってしまった場合は、何をしたかで対応が変わります。リンクを開いたことと、会員情報やカード情報を入力したことは同じではありません。慌てて案内へ返信する前に、開いた画面でどんな操作をしたか思い出してみてください。
| 行った操作 | 対応の目安 |
|---|---|
| 案内を読んだだけ | リンクや記載の連絡先を使わず、必要なら公式アプリから残高を見る |
| リンクを開いた | 追加操作をやめて画面を閉じる。情報入力、ダウンロード、通知許可なども行っていないか振り返る。開いただけで感染したとは断定できない |
| お客様番号を入力した | ANA公式サイトの案内から、お客様番号変更に伴うカード再発行の手続きを確認する |
| Webパスワードを入力した | 公式の別経路から速やかに変更する。同じパスワードを使っている他サービスも変更する |
| クレジットカード情報を入力した | カード裏面や公式アプリで確認できる発行元へ連絡し、利用停止・再発行などの対応を相談する |
| 通知を許可した | 利用中のブラウザーの公式手順に沿って、該当サイトへの通知許可を取り消す |
| ファイルを実行・アプリを導入した | 追加の操作を止め、端末メーカーなどの公式サポートへ相談する。業務端末なら管理者へ連絡する |
お客様番号やWebパスワードを入力した場合、ANAは番号変更やパスワード変更を案内しています。カード情報を入力した場合は発行元での対応が必要です。手続きを進める入口には、疑わしい画面やそこに書かれた連絡先を使わないでください。
送信ボタンを押していなくても、入力した情報が取得されていないとは言い切れません。認証コードまで入力した場合も、その事実を窓口へ伝えます。身に覚えのない利用が見つかるまで待たず、入力した情報に合う対応を進めることが大切です。
期限の数字より、いつもの入口を頼りにする
今回の案内は、失効を強調する一方で、支払い方法の更新を求め、マイルとコインの呼び方も混ざっていました。正規の通知としてそのまま従うのは避けたい内容です。僕なら、使い道を考える前に公式アプリの残高を見ます。
まだ操作していなければ、返信やリンクの利用はせず、利用しているメール・SMSアプリの迷惑報告やブロック機能を必要に応じて使えます。相談のために記録を残す場合は、原文や受信日時を保ち、窓口の案内に沿って扱ってください。





