国勢調査の訪問を予告し、オンラインで回答すれば取り消せると案内するメッセージには、リンクから回答しないでください。国勢調査では、個人宛てのメールで回答を依頼することはありません。今回の案内も、正規の通知として扱わず警戒が必要です。
「家に来るなら、その前に済ませよう」と思わせる文面なんですよね。『ちるライフ』のゆういちです。2026年11月3日に公的機関の注意喚起を調べ、案内の不審な点と、開いた・入力した場合の対処を整理しました。
訪問を取り消すための回答はしなくて大丈夫?
この不審な案内への回答や、リンクを使った訪問取消の操作はしないでください。総務省統計局は、統計調査を装って世帯の情報を集める「かたり調査」に注意を呼びかけています。国勢調査という名前だけで信用するのは危険です。
今回の文面は、未回答なので訪問すると伝えたあと、オンライン回答で取消になると誘導しています。ただし、送信元の情報やリンク先の実態は確認できていません。誰が送ったのか、何を入力させるのかまで断定はできません。
僕が先に気になるのは、ボタンを押す理由が「調査への協力」から「訪問を避けたい」に変わっている点です。予定を空けたくない気持ちにつながる誘導ですが、その案内に従う必要があると確認されたわけではありません。
案内に書かれた日時と誘導を見てみる
文面には、訪問日時、質問項目、所要時間まで並んでいます。ここまで具体的だと、自分の世帯に決まった予定のように感じますよね。以下は内容を読みやすく整理したもので、正式な訪問予定や回答期限を示すものではありません。
目立つのは、訪問に30〜60分かかる一方、オンラインなら約5分で終わるという対比です。不在なら再訪問とも書かれています。短時間で手間を避けられるように見せ、リンクへ進む判断を急がせる構成と読み取れます。
| 文面の項目 | 書かれている内容 |
|---|---|
| 名乗っている名称 | 国勢調査の調査管理センター |
| 訪問予定と称する日時 | 令和7年11月20日(木)10時〜12時 |
| 聞き取るとする内容 | 家族の氏名・生年月日・続柄、就業状態、勤務先の事業内容、住居の情報 |
| リンクへの誘導 | 事前にオンライン回答すれば訪問は自動取消になるという説明 |
| 回答期限と称する日 | 令和7年11月30日(日) |
令和7年の11月は、2025年のこと
案内にある令和7年は2025年です。記事の確認日である2026年11月3日から見ると、訪問予定も回答期限も過去の日付。11月という月だけを見て、これからの予定だと思い込まないようにしたいところです。
中間市が2026年8月5日に更新した注意喚起でも、令和7年国勢調査の回答期間は終了済みと明記されています。回答内容の確認や追加調査を口実にした不審なメールにも注意が必要で、終了後なら届かないとは限りません。
この案内の受信日は分からないため、2026年に送られたものとは断定しません。ただ、文面の2025年11月30日を、有効な手続き期限として紹介することはできません。古い案内を見返した場合も、リンクから手続きを再開しないでください。
役所の名前や添付画像があれば本物?
署名には総務省統計局を思わせる名称や東京都内の住所があり、添付欄にはlogo.png、svgという表示、英数字のファイル名らしい文字列が見えます。こうした見た目は、本物の公的案内だと判断する根拠にはなりません。
文章には見えにくい文字が多数挟まれ、不自然な空白もあります。ただ、それだけで詐欺と決めるのは早計です。逆に日本語が自然なら安全ともいえません。確認すべきなのは、役所が実際にその方法で回答を求めているかどうかです。
添付ファイルの中身や種類は、表示名だけでは分かりません。画像に見えるから開いてよいとも、添付されているから感染済みともいえないんです。本文のボタンだけでなく、添付や配信停止の表示からも操作を進めないでください。
リンクを開いたら、どこまで操作したかを振り返る
すでに押してしまった場合は、いったんページを閉じ、追加の操作を止めましょう。「開いた」「情報を書いた」「通知を許可した」「ファイルを実行した」では対応が変わります。クリックだけで感染したと決めつける必要はありません。
反対に、入力していないから何も起きていないとも断定できません。ダウンロードや許可の操作がなかったか、覚えている範囲で整理します。確かめるために不審なページをもう一度開く必要はなく、操作した時刻などをメモに残す方法で十分です。
| 行った操作 | 次にすること |
|---|---|
| まだリンクも添付も開いていない | 返信・回答をせず、利用中のアプリの迷惑報告やブロック機能を確認 |
| リンクを開いた | 追加操作を止めてページを閉じ、入力・ダウンロード・許可の有無を整理 |
| 通知の許可を押した | 利用中のブラウザの設定から、不審なサイトの通知許可を取り消す |
| ファイルを実行・アプリを導入した | 端末の利用をいったん止め、IPAや端末の公式サポートへ操作内容を伝えて相談 |
情報を入力した場合は、内容に合わせて対応を
何を入力したか思い出せますか。氏名や住所だけなのか、普段使うパスワードやカード番号まで入力したのかで、急いで連絡する相手が変わります。「回答を取り消したい」と不審な送信者へ返信しても、安全な回収手続きにはなりません。
パスワードを入力した場合は、そのサービスの公式アプリや正規サイトから変更します。同じものを使い回しているサービスも対象です。カード情報を入力した場合はカード会社へ、銀行の認証情報なら利用銀行へ、公式の連絡先から速やかに相談してください。
氏名や住所、家族情報を入力した場合も、その内容を記録して相談につなげましょう。あとから家族の名前を知っている相手が連絡してきても、本人確認の証拠にはなりません。入力しただけで必ず悪用されると断定せず、追加の情報を渡さないことが大切です。
本当に調査員が来たときは、どう確かめる?
不審な案内があるからといって、調査員の訪問をすべて偽物と考える必要はありません。国勢調査では実際に調査員が書類を配布します。ただし、今回書かれた日時に正規の調査員が来ると確認できたわけではなく、訪問と案内の真偽は別です。
調査員は身分を示す調査員証を携帯しています。不安があれば、その場で家族の情報を答えず、市区町村の国勢調査担当へ確認する方法があります。相手が示した連絡先だけに頼らず、自治体の公式サイトから窓口を探しましょう。
国勢調査で銀行口座の暗証番号やカード番号、年収、預貯金額を尋ねることはありません。手数料などの金銭要求にも応じないでください。家族のことを質問する調査だからといって、お金に関する情報まで答えてよいわけではないんですね。
迷ったら、届いた案内の外にある窓口へ
調査の連絡が本物か知りたい場合は、お住まいの市区町村の国勢調査担当が確認先です。不審な訪問や個人情報を渡したことへの相談は消費者ホットライン188、端末の操作や感染が心配な場合はIPAの情報セキュリティ安心相談窓口が候補になります。
仕事用のパソコンやスマートフォンなら、所属先の管理者へ早めに連絡を。相談する場合は、原文や受信日時、操作内容を残し、提出方法は窓口の指示に従います。自己判断で不審な添付を開いたり、周囲に転送して調べてもらったりするのは避けましょう。
相談用の保存が不要なら、利用しているメール・SMSアプリの案内に従って迷惑報告やブロック、削除へ進めます。今回の案内で先にすることは、訪問取消ではありません。リンクを押す手を止めて、必要な確認を公式の別経路へ切り替えることです。
ゆういち訪問が気になるときほど、ボタンを押す前にひと呼吸





